2010年9月28日火曜日

ヤマダイのお造り2010in新庄

9月19日から25日まで、山形県新庄市駅前商店街で行われた『ヤマダイのお造り』。

1、2年が大半のメンバーがまちに繰り出し、新庄の商店街を「ほんのり熱く」(チラシでの言葉)していきます。

上の写真は会場の掃除風景。
ここで表現したり演出する前に、一番大切なことをかみしめながら、みんなで丁寧に綺麗にしていきます。

まちひととゆっくり会話する為のスペース「YOC!」(ヤマダイお造りカフェ。新庄弁の「よっく来たっけにゃ~」というねぎらいの言葉からとりました)は今年も開店。内装もメニューもすべてメンバープロデュースで、お菓子は新庄のお店と何度も打ち合わせをしながら開発した自信作。
当日は、在庫が切れてしまうほどの盛況ぶりでした。他、メンバー自作の雑貨やTシャツ、エコバッグもにぎわっていました。

こちらは、空き店舗を借りて、新庄に伝わる民具を紹介展示したもの。
この前まで遊牧していたゲルが”民具ハウス”になりました。
左には、民具を現代でも使える小物やファッションに変え、それでファッションショーをした映像作品。
メンバーが民具をオシャレしてしまいます。
こちらも人気のスポットに。特に年輩の方がこの家に入ってくれて、懐かしいね~と、民具の使い方や当時の事などをはなしてくれました。メンバーも興味津々で聞き入っていました。、
このイベントは、何かを表現すると同じくらい、いやそれ以上に、まちの方々との共感が大きなテーマだというとこを実感するものでもありました。
このほかにも様々なイベントを行いました。少しずつ紹介していきます。

金山中田地区の壁画企画



九月の初め、山形県金山町中田地区にて、メンバーによる壁画制作を行いました。
中心メンバーは、大学の1、2年で4日間泊まり込みでの制作。

「僻地で育つ児童は、必然的に外に出ることになる。また外に出て色んな経験をしてもらいたい。そして帰って来るきっかけとして、この壁画があれば」との金山町長の言葉を皆胸に、中田地区の18人の児童と一緒に作っていきます。


これはまだ未完成ですが、10月には完成披露式が開催される予定です。

2010年6月30日水曜日

まがりスペース「イチアト」とは?

山形大学造形コースの棟3階とある場所には、こんなスペースがあります。

ここは、絵画アトリエを一部間借りし、オルタナティブスペースとして学生が運営しているものです。

その名も、まがりスペース「イチアト」

以下、HPより

『イチアト』とは、山形大学地域教育文化学部1号館3階にある、絵画第1アトリエ(通称1アト)を改装してつくられた、学生主体のオルタナティブスペースです。

「面白いことがしたいっ!」という学生の意志から実現しました。2008年7月に学生の手でアトリエを改装し、翌月のオープンキャンパスでは試験的にギャラリーとして展示会を開催、2009年にオルタナティブスペースとして産声を上げました。

名前の由来は、第1アトリエを間借りしたことからきていますが、その他にも”イチアト(One Art)”=“1つのアートの可能性”を引き出すきっかけに。また、"イチアト(一跡)”=“ここで何かを残す、最初の一歩を踏み出す”という意味も込められています。そして、”まがり(曲り)”には”ひとひねりした、ユニークな”ことが起こるようにという期待の気持ちもあります。ここは皆さんと一緒につくっていく場です。

作品展示からイベント、レクチャー他、今までギャラリーやその他の空間では難しいこともここでは可能かもしれません。『イチアト』は自由な空間です。皆さんの”one art"を応援します。

http://magari.yokochou.com/index.html




今月は、遊牧で使ったゲルを利用して、映像作品やおすすめDVDなどの鑑賞スペースになっています。

学内で、ほっと一息つきながら時間を共有して欲しいです。







2010年6月27日日曜日

『僕らは街を遊牧する』、その後




今年に行った『僕らは街を遊牧する』のその後のレポートです。

大学内のシンポジウムにて、

本企画を報告しました。

他学部の学術的な企画の中で、

私達のイベントは異色の内容。



それにも関わらず、

参加者の方々からは多くの関心を頂きました。

アートの世界の中だけで留まるだけではなく、

むしろ実際の社会のなかでこそ意義のある

ものでありたいという思いが私達にはありました。

私達が生きるこの世界の中で、出来ることを。すべきことを。

2010年5月17日月曜日

新庄企画、始動します


2009年に行った、新庄駅前商店街で行った「ヤマダイのお造り」の、第二期に向けての会議が始まりました。今回は、前回よりもたくさんの方が参加していくことになります。学生はもちろん、NPOの方、市の方、商店街振興会の方々も一つの目標に向けて走っていきます。
大きな流れになる予感です。。

2010年3月3日水曜日

遊牧9日目@ARC


ARCに到着。


広く綺麗なところ。








ここを今回のアクション最後の地点に決めた。









同時に、ここがアーカイブとしての場所でもある。


まちに放牧していたオブジェもここに戻ってきた。









ガリ版通信もこれで最終号。


移動しながら、取材、製版、印刷、配達を繰り返してきた。










本当にいろんな人と出会った。


色んなことが起こった。











また出会うことが出来る、繋がれるという実感。


そこから、「何か」が生まれるという実感。









同じ場所、同じ時を共有する。



ゲルを離れても、そのアクションは続いていく。










一人ひとりが”home”になる。



そこは暖かく、安心できるところ。



厳しい雨風をしのいでくれる。



守り、育ててくれる。



どこへ行っても、そこが”home”になっていく。



ぼくらは、遊牧していく。





2010年2月28日日曜日

遊牧八日目@az七日町→ARC


az七日町での滞在の時間もゆっくりと過ぎた。


上の階から、小学生が降りてきてゲルの中に入って来る。




出会う人は、場所によって違ってくる。










遊牧も八日目、本当に色んな人と出会ってきた。


今までの出会い方と違う出会い。


初めて会う人も、いつも会っている人も。









移動もだいぶ手馴れて来た。


このサイクルに慣れ始めている感覚。



この小さな遊牧は、もうすぐ終わる。


ひとまずは。









遊牧をぼくらは楽しむ。


このアクションは、日常にすこしづつ染み込んでいく。


2010年2月26日金曜日

遊牧七日目@az七日町



五つ目の滞在地『az七日町』に到着しました。



昨日までとは全く違う空間。








移動することは、異なる環境に身を置くこと。










アクションの役割も変化していく。







”関係する”ということは、変化するということ。







それを楽しめること。



それを醸成していくこと。





2010年2月25日木曜日

第三滞在地点、山形市役所



山形市役所での二日間の滞在でした。


様々な人が平日の市役所に集まって来ます。







どの人も、仕事や用事を済ませるためにやってくる。


何か目的を持ってやってくる。







私たちは、”まがり”をしにやってきたけれども、何を目的としているのか。



私たちは何でもない、「空白」を作りにやってきたのかもしれない。








「空白」から、新しい”何か”が生まれる。









明日はaz七日町3階フロアーへ移動です。


天気予報では雨が降ると言っていたけど、ちゃんと移動できるかな。



2010年2月24日水曜日

山形銀行本店⇒山形市役所へ



22日で山形銀行の滞在は終了。次の滞在場所、山形市役所への移動を始めました。








リヤカーに解体したゲルとその他荷物を全てを積み、街の中を移動。


”家”を移動することが、最大の”アクション”。








移動の途中で広場にシートを敷き休憩しました。。


地べたに座って見た街の光景は、全く変わって見えました。


とても自由なもので、解放された気持ちになったのです。


皆がこの気持ちを共有したなら、世界は少し良くなるかもしれない。


2010年2月22日月曜日

”遊牧”第2滞在地に到着



遊牧3日目、今日は『山形銀行本店』に滞在します。


大きな店内。すぐ後ろには、働いている職員の方々が。











忙しく動いている店内。ゲルとそのまわりはゆっくりとした時間が流れています。


そんな中、客さんが立ち止まり会話をしてくれて、一緒の時間を共有したり。










時間の流れは一つじゃない。


そう思える一日でした。




2010年2月21日日曜日

遊牧@ナナビーンズ

二日間、七日町『ナナビーンズ』で滞在した、まがりメンバー。

ガリ版で発行する「まがり通信」も好評。

ゲル内での、モンゴル茶イベントも多くの人が参加してくれました。

身近な存在(≒home)に近づいていくという実感。

「まちなか滞在記」も上々で、ドキュメント映像も進行中。


明日は『山形銀行本店』に移動です。

平日に最も人の出入りが多い所。

私たちの活動がどう作用していくのか、楽しみです。

”遊牧”開始しました


2月20日より、”遊牧”アクションが開始されました。
早速、街に繰り出し、滞在イベント、まがり通信発行と行ってます。
今日までは、七日町「ナナビーンズ」2階で滞在中です。
みなさん遊びに来てくださいね。




本イベントはギャラリー等ではなく、日常の空間を「まがり(=間借り)」させていただくことで、アートと街と人が“偶然に”出会い、商店街店舗の方々や、観に来ていただいた方々との新たな関係を生み出していくというものです。

私たち日本人にとって遊牧は馴染みの薄いものですが、永い人間の歴史や世界を見回すと、定住生活というものはほんの一部の期間であると言えます。つまり、人は移動し続けながら生活してきたのです。 

また人はその場をhomeだと思う時、家族間で感じるような「繋がり」があるのではないかと考えます。

移動型住居「ゲル」は「家」「家族」を意味します。

その場がhomeになっていくということは、他を身近なものとして意識し、心の交流を図る場として、現代のわれわれにもっとも大切なことではないでしょうか。

お仕事などで来られた方、七日町に居住の方、商店街の方々にも、この機会にぜひ、この場で私たちと共にお茶を飲んだり、話をしたり、映像を楽しんでいただき、ほっとする時間を共有していだだければ幸いです。

私たちの『実際にこの街を遊牧し、互いに身近な存在(≒家族)になるプロジェクト』にご参加ください。

山形大学 まがりprojectメンバー一同



"遊牧"始まりました

2010年2月15日月曜日

ゲル制作中




ゲルを制作中です。
既製品はなく、一から協力して創り上げます。
移動とアクションが中心だからこそ、
拠点場所はしっかり作りたい。

「家」を自分でつくるというのは、
精神的にも大きなことだと思う。

なくなることを怖がるのではなく、
自分達で作っていけるものを作っていく。


今回の企画で大切なことだ。

2010年2月12日金曜日

ぼくらは街を遊牧する





本企画のチラシ完成しました。



ぼくらは街を遊牧する
出会いを求めて
ゲルとは家、家族を意味します
いろんなところを移動するケド そこが
home=仲間となるのです




タイトル:『ぼくらは街を遊牧する』

期間:2010年2月20日(土)~2月28日

会場:山形市七日町各所

内容:
まがりproject『ぼくらは街を遊牧する』は山形市七日町地域において山形大学造形芸術コース学生メンバーがこれからの新しい地域文化の創出、継承を目的に実践する地域発信型アートプロジェクトです。

七日町の複数店舗を「まがり=間借り」し、学生が作成したモンゴルの「ゲル型」移動式住居(ゲルとは家、家族を意味します)で9日間移動しながらパフォーマンスやアートイベントを行います。地域を更に魅力的な場にしていく為に、様々に交流を図ります。

ゲルの移動そのものがパフォーマンスとなる「遊牧」スタイルは”awayをhomeにする”という概念として現代の生活スタイルに新しい視点をもたらします

そしてぼくらはこの街を遊牧し、ここをぼくらのhomeにしていきます。



アクション:期間中は、8つのイベントを同時進行していきます。

■1『ぼくらは街を遊牧する』
七日町商店街を、学生が設計・構築したゲルと共に移動していきます。
・移動予定地
①2月20日(土)~21日(日)NANA BEANS
②2月22日(月)~23日(火)山形銀行
③2月24日(水)~25日(木)山形市役所(変更有)
④2月26日(金)~27日(土)az
⑤2月27日(日)セブンプラザ、ARC

※インフォメーションセンターとして「なのか」に移動情報を公開しています。

※ガリ版通信まガリ印刷所発行の「まがり通信」にて移動情報及び現状報告を随時公開します。

※遊牧である関係上、変更する場合もあります。


■2『まちなか滞在記』

遊牧滞在中の過程で、遊牧民(=わたしたち)が街・人と体験・交流します。七日町の各店舗に出向き、話をする、知る、食べる、歩く、体験する、交流する、ことを通して、そこを身近な場所(=home)にして行きます。


■3『ぼくらはまちを、ほんとうに遊牧する』(映像作品)

『まちなか滞在記』をドキュメント映像作品にする、まちなかドキュメンタリー。前半に本企画の制作ドキュメントが加わります。日毎更新され、移動先のゲル内やショーウィンドウで放映してゆきます。


■4『まちなか放牧中。』

七日町の各店舗のショーウィンドウに羊のオブジェを「放牧」します。羊は放牧しながら、ショーウィンドウをまがりし、「歩きたくなる街」を演出します。広報を兼ねたマスコットキャラクター的なオブジェ作品です。



■5『ジャム・ウルト―・タニル(道・駅・出会う)』

「ゲル」はモンゴル語で「家族」「住む家」「内側」などの意味があります。モンゴルからの留学生がゲル内で会話をし、モンゴル式のミルクティーを振る舞います。


■6『まガリ印刷所』

まがりprojectの情報発信の場として、昔懐かしいガリ版を用いて、ゲルの移動中に起こる出来事えや七日町情報などを記事にし、商店街の皆さまに配ります。


■7『まちなかまがりかーど』

協力店舗の飲食店のテーブルにゲル型のカードスタンドを設置し、まガリ印刷所発行の「まがりかーど」をはさんでお客さんに渡します。カードに書かれた「ただ今まがり中」という言葉は、お客さんの居場所を少し間借りし、「まがりかーど」を読んでいただき、「ほっ」とする時間を提供します。


8関連企画『山形大学造形芸術コース学外授業報告展』

七日町のサロン「なのか」にて、山形大学地域教育文化学部造形芸術コースで行われている各種アートイベントや工作教室、平清水焼実習、企業との共同企画アスクのオブジェ制作の報告展を開催します。同時に、各アクションの情報を随時公開しています。

-------------------------------------------------------------------------------------------

2010年2月1日月曜日

譲れない。



やることが見えてきて、あとは実行のみ。
とは言っても、ゲルなんて社会の教科書くらいでしかみたことのないmember。
どうやってゲルを移動するのか、どれくらいの大きさなのか、そもそもゲルをどうやって手に入れるのか…実は問題は山積みだったりして…。
調べてみると、本物のゲルは実は直径が6メートルもあり、建てるのにかなりの人手と時間がかかるそう。
1日1回の移動、しかも3人から5人くらいの学生(素人)で移動していこうと考えていたmemberのイメージがあっさりと崩されました。さすが、住居だけあって造りはしっかりしていますよね。
と、いうことでゲルはこの企画のために自ら設計、建てることになりました。
早速製図をして、実物の1/10の模型を作ります。
イメージでは直径2,5m 高さ2,1mになる予定。
ですが、このサイズになるまでなかなか時間がかかりました。
直径の大きさから始まり、全体の高さ、壁の高さ、ドアの高さや幅、
ゲルに使う木材のサイズに本数、屋根の角度…
全て手作り&手作業です。
このゲル制作には主に2人のmemberが担当しているのですが、
ときに協力し合い、ときに意見をぶつけ合って製図・制作しています。
なかでも特にもめたのが壁の高さ。
高さを1m50にするのか1m70にするのかの大喧嘩。
どちらの言い分もわかるのですが、お互いに引きません。
大もめの末1m50に決まったのですが、気づけば朝方の4時。
決着がついた頃にはお互いくたくたで…。
いいものを造ろうという熱い気持ちは頼もしいのですが、体は大切にしてほしいものです…。
投稿者:ogata

2010年1月31日日曜日

日進月歩  僕らはまちを遊牧する。










街を歩いて 人と話して 

大学で考えて また人と話して・・・
1月も下旬になり、ようやく企画が決まってきました。
キーワードは『遊牧』。
遊牧民のように七日町を移動します。
「まがり」というものを考えたとき、最初はその場って、自分にとってはawayなんですよね。
そこにまがりさせてもらって、homeにしていく。
まがり先の相手にとってはhomeなんだけど、そこがだんだん新しい空間になっていく。
まがりを通して、社会とアートのこんな係わり方を提案してみたいと思っています。
そこで出てきたのがこの『遊牧』というもの。
モンゴルからの留学生のアイディアがもとなのですが、
その場所に定着して歴史を刻むものもあれば、その間を縫うように移ろうものもあります。
遊牧して歩くことで新しい刺激と新しい関係が生まれる。
それは定着している人にとっても、そこを移動する人にとっても。

もしかしたら、アーティストは現代に生きる遊牧民なのかもしれませんね。
…と、いうことで出てきたのが『ゲルを商店街の店舗の中に設置して歩く』というもの。
「ゲル」というのはモンゴルの移動式の住居のことです。
「家」のほかに、「家族」「仲間」という意味を持つこのゲルを営業中のお店の中に設置、遊牧して歩きます。そこを起点として様々な展示やイベントを展開していこうと思っているのですが…
コンセプトもさることながら、実行しようとしているプランもなかなか難しいもの。
商店街の方ときちんと話をして、お互いに納得して進めたいものです。
大学で話し合った内容を七日町の方に提示し、それをまた学内に持ち帰る。
すべてが受け入れられるわけではない。
でも、たまにすごく受け入れてもらえる。
自分たちの興味と目の付けどころと、街の目を照らし合わせるこの作業は
パズルを組み合わせていくみたいで、もどかしくも、ピースがつながった時にすごく楽しいものです。
最初はバタバタしたこの企画も、やることが決まり、後は実行のみ。
ん~~……。より一層バタバタしますね。
投稿者:ogata